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メレーダイヤモンド Melee Diamond

メレーダイヤモンドとは小粒のダイヤモンドのことを指します。
日本では0.2カラット未満のものをいい、通常のダイヤモンドとは区別して扱われます。
メレーダイヤモンドは、数個まとめてデザインされるジュエリーに使われたり、ほかのカラーストーンを引き立たせる脇役であったりします。
第二次世界大戦以降、メレーダイヤモンドはベルギーのアントワープやドイツのイーダーオーバーシュタインなどで研磨されていました。しかし戦後の復興とともに工賃が上がり、まずドイツのイーダーオーバーシュタインがメレーダイヤモンドの研磨地としての地位を失いました。一方、1960年代にインドの研磨が急速に力をつけてきました。工賃の安さ、優れたマネジメント、ジュエリーに対する伝統的な理解などの要因からその後も発展が続き、現在でもメレーダイヤモンドの研磨工と生産個数は、インドが世界の90%以上を占めています。
メレーダイヤモンドも原石の形、色、品質は千差万別で、産出国とその鉱山によっても異なります。ピラミッドを二つに合わせたような正八面体、サイコロのような立方体、不規則なものなどさまざまな形があり、色も無職、イエロー、ブラック、グリーンなどが石全体の色であったり表面だけの色であったり、さらにインクルージョンの程度もいろいろです。
■ソーヤブル
メレーダイヤモンドでもソーヤブルは研磨も比較的容易で、優れたカットに仕上げられます。ただし正八面体を研磨すると、半分以上が粉になって飛んでしまい、宝石用ダイヤモンドとして仕上げられるのは原石1個につき、その42〜43%になってしまいます。それ以上、たとえばなんとか45%の重量を残そうとするとカットの角度や形が最適でなるなるため、美しい輝きが低下してしまします。
■メイカブル
このメイカブルは、次のニアー・ジェムと合わせて全宝石用原石の80〜90%を占めています。形がまちまちのため、一つ一つどのように研磨するかが検討されます。
■ニアージェム
工業用ダイヤモンドから見てニア―ジェム、つまり宝石用に近い品質という意味で、品質が劣るものを指します。メレーのような小粒の原石でも、ニアージェムのものと高品質のソーヤブルには数10倍以上の価格差があります。