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エメラルド Emerald 5月の誕生石

■宝石の言葉:幸運・幸福・恩恵
■パワーストーン・守護石
カラーストーンの代表格で深みのある緑色は紀元前4〜5千年前もの昔から人の心を魅了してきました。エメラルドはエジプトの女王クレオパトラがこよなく愛した宝石です。ギリシャではビーナスにささげられる宝石であり、精神の鎮静、幸運、幸福を呼び、貞操、純潔を守る宝石とされています。また、持ち主に勝利と成功を運んでくる力があるとされています。
■鉱物名:天然ベリル
■宝石名:エメラルド(通常、透明度の改善を目的とした無色透明材の含浸が行われています。)

西洋のことわざに不可能なことを求めることを「キズ無きエメラルドを求めるがごとし」とあります。ことわざにあるようにエメラルドは結晶特性からインクルージョン(内包物)が多く含まれます。
研磨の工程で表面傷から内部の母液(液体、空気など)が流出すると、白っぽく内包物が目立ってきます。また、エメラルドの面傷の隙間から黒緑色の研磨剤が入り込み、美しいエメラルドの色を損ねることから、研磨後に酸などを使って研磨剤を洗い流すと、一緒に母液が流出してしまいます。そこでエメラルドが研磨される前に本来持っていた美しい状態に復元させるために通常、無色透明材(オイルまたは樹脂)の含浸が行われます。
このことは世界で流通しているほとんどのエメラルドに行われており、国際的にも認められております。もちろん、きわめて少ない量ですが、含浸を行っても面傷が無いものは影響を受けません。また、面傷が少なければ少ないほどその影響は軽微となります。
深い緑色(青緑または黄緑)で透明感があり、鮮やかに輝くものが最高です。緑色が濃すぎても薄すぎてもいけません。色、透明度、鮮やかさを重視しキズにこだわりすぎない。インクルージョン(キズ)は時には石に温かみをあたえる効果があります。
■経年変化・取扱い
含浸した無色透明財が流出すると内包物が目立ってくることがあります。
オイル含浸の場合、経年変化が生じやすいことから、近年では無色透明財に樹脂を使用することで、経年変化が生じにくくなっています。エメラルドの硬度は7.5-8と硬いが内包物を多く含んでいることから衝撃に対して弱点があります。何かに強くぶつけたり、落とさないよう使用上の注意が必要です。